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北海道は本州より降る日が少ない。それでも北海道が選ばれる理由は、雨の日数にあります

5cm以上降る日は北海道が年12日、本州以南が21日。降る回数では本州が勝ちます。北海道が勝つのは雨で、7%対21%。全397カ所を同じ方法で測ると、この2つは正反対を向いていました。

「北海道は雪が多い」と言われます。数えてみると、そうではありませんでした。

全国397カ所について、5cm以上降った日が1シーズンに何日あるかを同じ方法で数えました。

カ所5cm以上の日雨の日雪の日の気温
北海道8712日7%−4.6℃
本州以南31021日21%−3.1℃

降る回数では本州のほうが多く、2倍近くあります。 平年の降雪量も、本州以南が264cm、北海道が211cmで、本州が上でした。

北海道が勝っているのは、いちばん右の2列です。

同じ「雪が多い」でも中身が違う

代表的なところを並べます。

降雪5cm以上の日雨の日
野沢温泉450cm34日37%
白馬八方尾根414cm33日22%
安比高原377cm30日10%
キロロ331cm21日6%
ニセコグラン・ヒラフ289cm21日7%
蔵王温泉258cm20日13%
ルスツ212cm12日8%
富良野220cm11日8%

野沢は年34日、ニセコは21日です。 新雪に当たる回数だけで選ぶなら、野沢や白馬のほうが多く当たります。

そのかわり、野沢では冬の3日に1日以上、雨が降ります。 ニセコは14日に1日です。

富良野とルスツは年11〜12日しかありません。雪が雨に変わるからではなく、もともと降水が少ないためです。日本海側の豪雪地帯とは、雪の届き方が違います。

なぜこうなるのか

日本海側の本州は、シベリアからの冷たい空気が暖かい日本海を渡って水分を含み、山にぶつかって落とす場所です。水分の量が桁違いに多いので、降る回数も量も多くなります。

ただし新潟や長野の主要なスキー場は標高が低く、暖かい。同じ空気が、気温が1℃違うだけで雨に変わります。 野沢の37%はそういう数字です。

北海道は水分の供給では劣りますが、気温がそこまで上がりません。 降れば雪のまま落ちてきます。

両方そろう場所は397カ所中15カ所

条件を2つ置きました。年25日以上降り、かつ雨が12%以下。 当てはまる15カ所のうち、降る日の多い順に並べます(10位は2カ所が同じ日数なので11行)。

5cm以上の日雨の日
43日8%暑寒別岳北海道
40日11%戸隠長野県
36日11%岩内北海道
35日11%秋田八幡平秋田県
33日11%田代新潟県
32日7%チセヌプリ北海道
32日11%川場群馬県
32日11%たんばら群馬県
31日10%八甲田国際青森県
30日11%竜王長野県
30日10%安比高原岩手県

海外で名前が通っているのは安比だけで、それもいちばん下です。

戸隠は長野市内にあり、長野駅から直線で14kmほどの場所で、年40日・雨11%を記録しています。この2つが両立する場所は、それほど多くありません。

どう選ぶか

日程が短いなら、降る回数を優先してください。 5日間で新雪に当たる確率は、野沢と白馬が80%、ニセコとキロロが61%、富良野が37%です。1週間より短い旅なら、この差は小さくありません。

日程に余裕があるなら、雨の少なさを優先してください。 2週間もあれば61%でもほぼ確実に当たります。そうなると、当たった雪がどういう雪かのほうが効いてきます。

「北海道だから雪が多い」とは考えないでください。 実際は降る量も回数も本州のほうが上で、北海道の強みは降ったものが雨に変わらないことです。その強みは本物で、日本でいちばんです。

測り方について

5cm以上の日は、ERA5 という再解析データで直近3シーズン(12月〜3月)の日ごとの降雪を数えた、1シーズンあたりの平均です。5cmという線は当サイトの判断で、標準的な決まりがあるわけではありません。10cmに引き直しても順番はおおむね変わらず、日数だけが減ります。

このモデルは山の雪を実際より少なく見積もります。 気象庁の63地点と突き合わせたところ、実測の56%程度にとどまります。つまり本当の日数はどの場所でも表の数字より多いはずです。ただし小さく出る度合いは地域で違い、北海道は観測所との比で実測の5割ほどと、新潟(7割強)より低く出ます。 北海道の日数は、表よりさらに多いと考えてください。

格子は10〜30km四方なので、湯沢の複数のスキー場は同じ数字になります。雨の日は1mm以上の雨が降った日です。

5日間の確率は日ごとに独立と置いた計算です。雪は嵐でまとまって降るので、この置き方は甘めに出ます。 順番は信用できますが、確率そのものは上限だと思ってください。

出典:Open-Meteo の過去の気象データ(ERA5 再解析、コペルニクス気候変動サービス)、気象庁「過去の気象データ検索」。

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